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人間、この壊れやすいもの ガンダム00第18話感想

ガンダム00第18話。


これ、めっちゃ良かったんですけど!!!


実は、釘宮参戦前の10話くらいはいまだに録画したまま見てないです。
だから、キャラ名も主人公とスメラギさんくらいしかわからない。
しかし、なんで釘宮理恵が出てきたとたんに見始めたんだろ、私。
そんなに好きなんだろうか、釘宮のことが。
しかし、10話くらいスキップしてるにもかかわらず、ストーリーがわかりづらいと全く感じないのが不思議です。
なんか、だいたいのこれまでのストーリーが想像ついちゃうってのはなんなんでしょうか。
他のブログの感想とかもぜんぜん見てないのに。

そんなことはとにかく、今回、すごく良かったのが、ルイス(←名前を今、調べた)のエピソード。

gundam00003.jpg


話の中盤で、スペインでの結婚式に出席していたルイス。
そこを偶然通りかかったトリニティ三兄弟のガンダム。

ニーナ(←釘宮、今、調べた)は気まぐれでその結婚式を砲撃。
ルイスも巻き込まれ、怪我をする。
日本でそのことを知った恋人の沙慈(←今、調べた)はスペインの病院へ駆けつける。



ルイスの無事を確認してほっとした沙慈は、ルイスに指輪をプレゼントする。



gundam00001.jpg

ルイス「きれい・・・・・・」




しかし、指輪をはめるべきだったルイスの左手はもう失われていた・・・・・。

gundamu00994.jpg


このシーン、チラっとだけ、失われた左手が示されて、その後、ルイスはすぐに左手を隠してしまうんですけど、その描写がこれが決定的でもう取り戻せない喪失であることを印象づけてます。

どうも、このシーンが良すぎて、正直、心が震えた。
鳥肌が立った!(c.高田延彦)
その後、トリニティ兄弟に立ち向かっていく刹那がめちゃカッコよく見えたもの。

どうも、自分でもこのシーンに過剰反応してる気がしないでもないです。
いままでガンダム00を見てなかったくせに、なにやら熱狂しちゃってるし。
その理由が何かっていうと、もともとアニメ(とかマンガ)のなかで描写される暴力ってのに尽きせぬ興味があるんですね、自分は。
それを拙いながらもちょっと説明してみます。

大塚英志が「マンガやアニメのキャラクターというのは不死身として描かれやすい」みたいなことをよく書いてるんですけど、たしかにそういう部分ってのはあります。
たとえば、ジャンプのバトル漫画なんかは典型的なんですが、あれはキャラの不死身な身体性によりかかってストーリーを展開させてることが多い。
そういう不死身な身体性というものがもたらすカタルシスもあるわけで、それはそれでいいわけです。
見てるほうも、これはリアルな暴力とは違うと思って見てるわけだから。

バトル漫画をリアルだと感じる人はあまりいないでしょうから、まあ、これは置いておくことにして、もっとリアルだと感じられるようなものはどうか?
たとえば、これとか。

4063725537バガボンド―原作吉川英治「宮本武蔵」より (24)
井上 雄彦 吉川 英治
講談社 2006-10-23

by G-Tools


バガボンドだったら、普通のバトル漫画とは違い、描写も写実的でリアルに感じられます。
ですが、本当にバガボンドはリアルなんでしょうか。

私は前に日本刀で斬られたことのあるオッサンから話を聞いたことがあります。
なんでも、若い頃に、酒に酔っ払って、見かけたヤクザをからかって遊んでたら、そのヤクザがどこかに走っていった。
逃げたんだと思って酒を飲みなおしていたら、そのヤクザが日本刀片手に戻ってきて、斬りかかってきた。
側にあるイスなんかを投げて、防戦してたら、そのうち警察が駆けつけてきて、ヤクザをしょっぴいていったらしいです。
で、ほっとしたら、上腕を斬られていたことに気づいたと。
ざっくり斬られて血はとめどなく溢れてたんだけど、不思議とまったく痛くはなかったって言ってました。

別に腕を切り落とされたわけじゃなく、骨が見える程度まで斬られただけ(斬られただけってのもどうかと思うけど)らしいんですが、そのオッサンはその後、拳を握ることが出来なくなってしまった。
腕の神経が切断されて、つながらなかったらしいです。
だから「ジャンケンでグー出せねぇんだよ」って笑ってました。

そういうことを考えると、一見リアルに見えるバガボンドですが、実はこの漫画も同じく身体の不死身性によって成り立っていることがわかります(注1)。
武蔵も小次郎も、数限りない傷を負いながら、その戦いが終わればピンピンした姿で再登場する。
あれだけの傷を負ってどこにも障害がでない、彼らはとても漫画的なキャラクターです。

私が思うに、「暴力によって失われたものは二度と戻らない」という、喪失の感覚を持たないものは真に暴力を描いているとは言えないのではないか、と。
そして、暴力というものが我々の身体を毀損せしめる決定的なものだからこそ、私は暴力に惹かれているのです。
そこにあるのは、暗くて根源的な畏れのような感情で、ある意味では宗教的なものかもしれません。
身体が危機にされされるからこそ、身体の儚さ、脆さ、そしてかけがえのなさが明らかになるとでもいうような逆説性。
とは言っても、暴力的な映画とか格闘技とか見てるだけなんですけどね。
たけしの初期の映画なんかも、暴力っていう視点から見るとめっちゃイイです。
そういえば、たけしは「おれの作る映画はハリウッド映画とは違って、ちゃんと痛みが伝わるようにしてる」みたいなことを言ってました。

で、アニメの話。

アニメ、漫画では具体的な身体性を描くのはそもそも難しい。
これは、バトル漫画的な非現実を描くか、それともリアルを描こうとするか、という態度とは別の次元の話です。
ぶっちゃけて言えば、「所詮は絵」なわけで、どれだけ残虐なものを描こうとしても、実写には負けてしまいます(注2)。
しかし、あえてそこで暴力を描こうとする逆説的な態度ってのに、どうも自分はめっぽう弱いらしい。
暴力を描きにくいものをどうやって暴力として描くか。
そういう試みに何の意味があるのかは、自分でもよくわからないんですけど、とにかく興奮します。
今回のガンダム00に熱狂しちゃってるのがいい例なんですけど。

そういえば、ガンダム00と同じく水島監督の作品である鋼の錬金術師。

B000E5KTSE鋼の錬金術師 PREMIUM COLLECTION
朴路美 釘宮理恵 豊口めぐみ
アニプレックス 2006-03-29

by G-Tools


考えてみれば、これは、最初から主人公の兄弟二人の身体が欠損していました。
兄は右手と左足、弟は全身を。
その失った身体をもう一度取り戻すために、この二人は幾多の困難を乗り越えていくわけですが、その困難な道のりというのが、すなわち失ったものの大きさを示している。
そういう、通常の漫画・アニメ的な身体性っていうものに対する逆方向からの視点がこの作品にはある。
手塚治虫のどろろにも、こうした失われた身体の回復というモチーフが出てきますが、ハガレンのほうが、もっと徹底してます。
なにしろ、やっと目的を達成したと思ったら、そこにも新たな喪失が待っているわけだから。
そこらへんが、このアニメを非凡なものにしてる理由の一つなのかもしれません。

何か話があっちゃこっちゃ行っちゃったんですけど、これからガンダム00を応援してみようかなって気になりました。
おっと、その前に、見てない10話分くらい見とかなきゃ。


注1:そういう漫画的な欺瞞ってのに、自覚的なのがこの漫画かもしれません。

4088773527リアル 7 (7) (ヤングジャンプコミックス)
井上 雄彦
集英社 2007-11-29

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注2:暴力を描いたアニメと言えば、エルフェンリートなんかはかなりよかったです。あの予期せぬ暴力の感覚ってのは独特。



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