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タモリは本当にお昼向きなのか?-森茉莉のタモリ評

ベスト・オブ・ドッキリチャンネル (ちくま文庫)
森 茉莉
448002932X


この本は森茉莉が週間新潮に1979年から1985年にかけて連載していたコラムを、中野翠が編集したもの。
内容はテレビ評が多く、また毒舌なため、まるでナンシー関のコラムを読んでるような気分になる。
ただ、さすがに20年以上前なんで、知らない芸能人、有名人がかなり出てくる。
たとえば、貴ノ花の名前が出てくるが、これは同じページに大鵬の名前も出てくることで明らかなように、松村が物まねしてるあの貴ノ花ではなく、先代の貴ノ花のこと。
いや、まあ時代を考えてみれば当たり前なんですけどね。

あ、言い忘れてたけど、この森茉莉っていう人は、小説家で森鴎外の娘。

ところで、この本の最初のほうに、タモリについて書かれた文章があって、それがとても面白い。


タモリという役者は髪真黒なのをぴたりと二つに分け、額から顔から全身ぬるぬるに光っていて私は見るや否やマジコンを手に取るや遅しとチャンネルを変えようと必死になる。誰だかが外国にはああいう役者がいるが、日本ではああいうのは層が薄いと書いていたが、薄いにもなんにも一人では層にはならないだろう。
(この後、タモリがドラマで中国人コックの役を演じたことをあげてから)
そのタモリのコックがいい出来で、てらてらぬるぬるの不快(いや)な特質が十二分に発揮された。ドラマをやったのを見たのは初めてなのでわからない。偶然あれがあの役者の適役(はまりやく)だったのかもしれないが、大した出来だった、ということはつまり大した気持ち悪さだったということだ。背中から足の裏まで頭も、全身の皮膚が粟立つ感じになりながらも、その出来を認めないわけにはいかない。いやな役者が出てきたものだ。タモリがああいう役に当たりさえしなければ、こっちの気分は安泰なわけだ。こういうことは言ってはいけないのを判ってはいるが、あの役者をドラマの中で始めて見たのだったらこう毛嫌いすることもなかったろう。


要するにタモリが気持ち悪い、ただただ生理的に受け付けないということを書いている。
まあ、誉めてもいるのだけれど。

タモリと言えば、みのもんたと並んで、お昼の顔、と世間一般にみなされているわけだけど、もともとのタモリは決してお昼向きじゃない、というか、お昼には最も不向きな人間の一人と思われていたんだろうなー、なんてことがこの文章から察せられる。

タモリが出てきた当時というのを私は知らないので、確かなことはいえない。
だけど、この森茉莉の文章や、また4ヶ国語麻雀、寺山修司の物まね、イグアナなどのタモリの持ち芸を考えるに、この人はマニアックで通好みな、どちらかといえば深夜番組向けの人だとみなされていたんだろう。決して一般受けするような人ではないと。
どこで読んだかは忘れてしまったけど、そういう趣旨の文章を読んだ覚えがあるし。

それが、笑っていいともという帯番組に起用されたときというのは、昼という健全な時間帯にタモリを出すという、ミスマッチな感覚があったんじゃなかろうか。
だいいち、オールバックにサングラスという、異様な格好の人間が毎日、昼の12時に陽気な音楽とともにテレビに登場してくるっていうのは、考えてみれば、相当にヘンである。
我々は慣れてしまっているのでなんとも思わないけれども、たとえば日本についたばかりの外国人がいいともを見たら、かなりの違和感を感じるんじゃないか。

その笑っていいともは、26年もの長きに渡って続けられ、もはや我々はこの番組について何も思わないし、何も感じないという境地にまでいたっている。
いいともは面白いのかつまらないのか。
そんな問いはとっくの昔に忘れ去られかえりみられることもない。
いいともは我々の前にただ存在している。
空気の存在について、我々が思いをめぐらすことが少ないように、いいともについて思いをめぐらすものもまた少ない。
ただ、ただ、笑っていいともはそこに存在している。

この森茉莉の文章を読んで、自分が当たり前だと思っていたものが、そもそもの最初は当たり前ではなかったという感覚に気づいて、なんだか面白かった。

ところで、タモリと同じくみのもんたも実はお昼向きじゃないように私は感じている。
だって、真っ黒に日焼けしたみのもんたを見ると、私はなぜかAV男優の日焼けを思いだしてしまうのだ。
つまり、日焼けというのがそのまま「精力」みたいな概念と直結してるようなイメージというか。
まあ、これは勝手な感想だけど。

自分が思うに、本当にお昼の顔にふさわしいのは大和田獏ではないかと。
あの人畜無害な笑顔こそがお昼という、弛緩した時空間にふさわしい。そう思う。
これは、ただ単に私が、お昼にテレビつけるときは、ワイドスクランブル見てるってだけの話だが。

あと、この本のなかで面白かったところはここ。

桃井かおりのマネジャーだった、伊佐早敏男という人物が、(桃井かおりほど、幻滅した女優を私は知らない)と発言した。そうしてマネジャーをやめた。私に言わせると、(伊佐早敏男ほど神経の鈍い男を私は知らない)と、言いたい。神経が鈍い。粗雑である。桃井かおりは初めて知ったが、遅刻常習で又、監督に、水の入ったコップを投げつけたこともあるらしい。だがあの、睡そうな、笑った目や、だらしない感じに開く唇元(くちもと)の笑いは、伊佐早敏男が最初に桃井かおりを見たときに既にあった筈である。目のある人間なら最初のひと目で、<桃井かおり>というものを、見てしまう筈である。誰かにコップを投げつけるような奴だ、ということもわかった筈である。常識という紐で、自分を縛って、おとなしくさせているような人物でないことも、わかった筈である。私は昔、吉田茂が、うようよ集まって来て、写真を撮ろうとしたり、下らぬ質問を浴びせる、藪っ蚊のような記者に腹を立てて、コップの水をぶっかけた話を読んで、彼を好きになったことがある。私には新聞屋が、藪っ蚊のようにつきまとってくる、という経験がないが、年中そういう連中にうるさくつきまとわれれば、癇癪を起こして、コップを投げつけない人の方が、不思議である。


沢尻エリカはちょっとばかし態度が悪かっただけ、倖田來未はちょっとばかし口が悪かっただけのようにしか私には見えないんだけど、あの程度でも涙を流して謝罪してるのを見ると、なんとも詰まらない世の中だ、という気分になる。

うさを晴らすために、久しぶりにこのアルバムを聞いてみるか。

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↑えっと、念のために言っておきますが、このアルバムをオススメしているのは、完全に冗談ですので、間違っても買わないでください。

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